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ゆめの森で大事にしていきたいこと

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ゆめの森が描く教育ビジョン、現場からのレポートなどについて掲載していきます。
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#デザイナー留学

【取材#09】ゆめの森に、魂を吹き込む(佐藤 由弘)

ーこれまで、ゆめの森のデザイナーや、ゆめの森に関わる方々へ取材を続けてきましたが、お話を聴くたびに「未来に残すべき教育」に対する考えが深まっていく気がします。 大熊町は、13年前の震災と原発事故によって、町から一気に人がいなくなるという現実を突きつけられたところから、「学校って何だろう」という問いを本気になって考えさせられた地域です。 震災直後に全町避難となり、当時の渡辺町長や武内教育長が独自に動いて、たった1ヶ月後の4月16日にはすでに学校を再開した。まだ県立の学校ですら

【取材#08】誰も見たことがない “本の森” 創造プロジェクト

学び舎 ゆめの森では校舎の内装全体に本が並べられ、子どもたちは本棚に囲まれた環境で過ごします。その様子はまるで、生い茂る木々に囲まれた「本の森」のよう。 「校舎の至るところに本を散りばめ、子どもたちは本とともに学校生活を送る」。誰も見たことがないその構想を形にする過程で力を注ぎ、奮闘してきた司書・図書担当教員の方々がいます。 今回は、山口ブックソムリエ、渡部デザイナー、鈴木デザイナーに、「本の森」をどのように創り上げられたのか、工夫されたこと、込められた想いなどをお伺いしまし

【取材#07】「道草」が生まれる学び舎を目指して (渡邉文隆)

2023年7月10日に竣工した「学び舎ゆめの森」の新校舎。その校舎設計を担い、教育理念に込められた思いを受け止め、建築設計として形にしたのが「アーキシップスタジオ・鈴木弘人大熊町教育施設設計業務共同企業体」です。 「どこにもない建物で、新しい教育を」。創造力をかけて、目に見えない構想を校舎として具現化した建築家の方々がいます。 今回は、株式会社アーキシップスタジオの渡邉文隆さんに、校舎建設へどのように取り組まれたのか、建物の魅力や工夫されたこと、込められた想いなどをお伺いしま

【取材#06】「難しい」より「おもしろい」の方が勝つ(新妻一輝)

認定こども園と義務教育学校が一体となり、0〜15歳のシームレスな学びを目指す「学び舎 ゆめの森」。今回は、2022年4月からゆめの森に着任し、ゆめの森の理念と向き合い現場でチャレンジを続けてきた新妻一輝デザイナーに、ここまでのプロセスや想いを聞きました。 ※「学び舎 ゆめの森」では義務教育課程の教師を「デザイナー」と呼んでいます。 特別支援学級で自分の視野を広げたい ―特別支援担当の新妻デザイナーですが、以前から支援級の先生だったのですか? いわきや郡山で通常学級の講

【取材#05】理想の社会のモデル「学び舎 ゆめの森」(南郷 市兵)

認定こども園と義務教育学校が一体となり、0〜15歳のシームレスな学びを目指す「学び舎 ゆめの森」。それは、公教育においてどのような意味があるのか。日本社会でどのような使命を果たすのか。南郷市兵GM(校長・園長)にお話をお聞きしました。 ※「学び舎 ゆめの森」では校長・園長を「GM」と呼んでいます。 学ぶ意味を見出した、原体験。 ―教育に携わる原点を聞かせてください。 もともと、小学校・中学校と、教室での勉強にはあまり意味を感じられず、好きではなかったんです。 高校は

【取材#04】「こうでなければならない」からの解放(増子 啓信)

認定こども園と義務教育学校が一体となり、0〜15歳のシームレスな学びを目指す「学び舎 ゆめの森」。ゆめの森創設にあたり、増子啓信GM(副校長)が考える教育方針、子どもたちの「個別最適な学び」への取り組みについて、お話をお聞きしました。 ※「学び舎 ゆめの森」では副校長を「GM」と呼んでいます。 「子どもたちのために、何ができたのか」 ―ゆめの森の構想に入る以前は、福島県の小学校教師として、また教頭として、ずっと現場で教えてこられたんですよね。 全校生徒の多い、いわゆ

【取材#02】「幼児教育の都づくり」がはじまる(渡辺滝)

認定こども園と義務教育学校が一体となり、0〜15歳のシームレスな学びを目指す「学び舎 ゆめの森」。認定こども園の渡辺滝マネージャー(副園長)が考えるゆめの森の在り方、デザイナーと共に目指す学びについて、お話をお聞きしました。 ※「学び舎ゆめの森」では副園長を「マネージャー」と呼んでいます。 夢は体育教師だったはずが・・・ ―もともとは体育教師を目指していたと伺いました。なぜ幼児教育に方向転換したのですか? 幼児教育の世界に入るとは、まったく想像していなかったです。バレ

【取材#01】遊びに熱中する瞬間を、見逃したくない

認定こども園と義務教育学校が一体となり、0〜15歳のシームレスな学びを目指す「学び舎 ゆめの森」。認定こども園ではたらく佐久間デザイナー、新妻デザイナーに、日々の保育で感じていることを聞きました。 ※「学び舎 ゆめの森」では教師・保育教諭を「先生」ではなく「デザイナー」と呼んでいます。 少人数だからできる多様性あふれる保育 ―デザイナーとして大切にしていることは何ですか? 佐久間デザイナー:子どもが遊びに集中できる環境をつくることを意識しています。「探究」モードになる