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【行事】令和5年度修了式

皆さん、こんにちは。
本日学び舎ゆめの森本の広場において、修了式が挙行されました。
義務教育学校の全児童生徒22名、無事今学年を修了いたしました。
今までゆめの森を応援し、支えてくださった全ての方に、この場をお借りして心より御礼申し上げます。
本当に本当にありがとうございました。

ONとOFFの使い分け。とっても上手になりました。

さて、皆様と本日のゆめの森の修了式の様子を振り返りたいと思います。
「はい!スイッチオン!」
デザイナーの掛け声で、児童生徒の背筋がピンと伸びます。
やる時は、やる。それがゆめの森。
きちんとけじめをつけられるようになったこと。
この一年の大きな成果です。
厳粛な空気の中、緊張した面持ちで修了証を受け取ります。
特に6年生は次年度いよいよ後期課程。通うのは同じ学び舎とはいえ、ステージが大きく変わります。
新たな局面を前に一人一人が決意表明です。

修了証を手にする6年生。決意表明も堂々と!
感極まって泣いてるの?
いいえ、ちょっと恥ずかしいだけ・・。

一人一人の発表に、聞いているこちらも思わず力が入ります。
ふと周囲を見渡せば、他のデザイナーも同じようで、うんうんと力強く頷いています。
そう、心は一つ。
「よし!来年はその目標、共に実現させようぞ!」

一安心の児童たちに、言葉の雨が優しく降り注ぐ。
言葉が綺麗な水滴になって、ゆめの森を潤す。

全員が修了証を受け取り、心持ち表情が和らいだようです。
新緑の児童生徒に南郷市兵GMの言葉が慈雨のように降り注ぎます。

この一年で、たくさんの大熊との出会い、新しい自分との出会いがありましたね。一年前から皆さん大きく成長しましたね。よく頑張った自分に、仲間に、拍手。

少し得意げに、子どもたちはまず自分に、そして体をよじって周囲の仲間に拍手を送っています。

毎日ひとりひとりが自分を大切に、仲間を大切に過ごしてくれていたことが何より嬉しかったです。ゆめの森はこの校舎のことではありません。ゆめの森は、みんなが創るものです。みんなのおかげでゆめの森は、とってもあたたかい場所になりました。お礼を言います。ありがとう。

話を聞きながら、私の幻灯がともります。
「もし新しい学校でいじめられたらね、オレね、すぐに飛んでいっから。」
ゆめの森から、新たな地に巣立つ児童に、同級生がかけた言葉です。時々喧嘩しながらも、相手を慮る子供達の優しい言葉の数々が浮かんでは消えていきます。

私たちの願いは、大人になっていくあなたに自由に生きてほしいということです。自由に、生きたい人生を生き、やりたい仕事をして、生きたい地域や社会を創って欲しい。その力を身に付けて欲しい。そのために、これからは夢を「追究」して欲しいと願っています。
なんとなくゆめを追っても、ゆめの枝は伸びていきません。思いっきり遠くまで手を伸ばして、ゆめを追って欲しいです。それが「追究」することです。
そうすれば、一人一人がいろいろな形の大きな木になります。
いろいろな形の大きな木々が繁る森になります。

慈雨は確かに心に染み込んでいる様子。
それぞれの瞳の先には何が見えるのか。

「放埒放恣は真の自由にあらず。自主自律こそ我らが自由なり!」
ゆめの森演劇の9年生の力強いセリフが、心の中でこだまします。
そうなんだよな。自由とは「やりたくない事はやらなくともいい」じゃないんだよな。「自由」を実現するためには時に試練に耐え、苦難に挑戦することも重要なんだよな。
「追究」という言葉にグッと鳩尾が固くなります。

時には、他の人の枝で陰になってしまう木があるかもしれない。そういう時は、そっと枝を除けてあげたりお互いに枝を伸ばせるように気を遣う。今日の修了式でも出席できなかった仲間の呼名の時に、そっと「はい」と代わりに返事をしてくれた人が居ました。とっても嬉しかったです。そういうことが自然と出来る優しい場所。ひとりとひとりとひとりでみんな。それがゆめの森だと思います。

しばしば議論の的になる「公共の福祉に反しない限り」という文言が、ぼんやり頭に浮かび、なんだかデザイナーの皆さんと朝まで侃侃諤諤語り合いたいような気持ちになります。

先日卒業した9年生から受け取ったゆめの森のバトン。その大切なバトンをつなぎ、一人一人の夢をこれまでよりもっと追究しましょう。毎日少しでも先に行く、新しい枝を伸ばす。そんな一日、一時間を過ごしましょう。
それがみなさんに私が期待することです。

9年生から受け取ったバトンは必ず次に繋いでゆく。
この責任は私たち一人一人にあります。息む必要はありませんが、キリッとした責任感を持って次年度も過ごしたい。そう思います。

思いっきり自分の夢を追究してください。枝がぶつかった時は対話をしてください。素敵な大きな木に育ってください。
みなさんの修了をお祝いし、さらなる飛躍を期待して式辞とします。

慈雨は確かに一人一人の心に染み込んだようです。

前期課程無事修了!
ちょっとスカしたポーズも、いい感じ!

ゆめの森・・・。式中私の中で像を結んだのは、鬱蒼とした森ではなく里芋の葉っぱです。
柔らかい雨を受け、葉の上で綺麗な水滴をぶるぶる震わすどこか可愛い里芋の葉です。株をかき分ければ、コロポックルが出てきそうです。
決して悪意はありません。
巨木とは程遠いですが、瑞々しくしなやかに、そしてすくすくと伸びる里芋。
華やかさはありませんが、芋の味は滋味に富んでいます。

優しい雨(言葉)を全身に浴び、土(歴史・染み込んだ無数の思い)を頬張り、
ゆめの森は育ちます。
今は目を見張るような高さはありませんが、したたかに塊茎を肥やしていきます。

ゆめの森は、まだまだ始まったばかりです。

ゆめの森を離れる児童からの贈り物。
同じ青い空の下、いつまでも応援しているよ!
また会いましょう。いってらっしゃい。