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【こども園】森の声vol.1 はつらつさ (1歳児担当デザイナー 遠藤 友美)

1歳児担当デザイナーとして日々子どもと共に笑顔で過ごす森の住人にいくつか問うてみた。
―どう、ゆめの森の「暮らし」は?―

「まだまだ慣れません。0歳から15歳が暮らす学び舎ゆめの森の建物については当然慣れてはいるけど、森の中で遊ぶ(過ごす)子どもをイメージしてゆめの森で遊んでみるとやっぱり難しい。義務教育学校の子どもたちも森の中で学んでいて、行った先で穏やかな学びの場面を見るとやっぱりためらっちゃう。遊びを通して学ぶ子どもと、遊び心をもって学んでいる子どもとではやっぱり違うし、子どもたちが自発的に遊びだす時間は読めないけど、学びにはある一定の始まりと終わりの時間があると思うと時間を気にしてしまう。始まったばかりだけど、他にはない学校としてうまく森での暮らしが融合するといいなって感じてます。」

 とても正直な意見にうなずくばかり。でも、だからこそ豊かな暮らしを目指し取り組む価値を感じる。そんな話の中で、ゆめの森のど真ん中にある図書ひろばから見える2階の壁一面に映す映像や画像を保育に取り入れたいとも言っていた。行事や日々の遊びの振り返りや子どもたちの成長を可視化するために、状況に応じて活用したいとのことである。タブレットをつなげてあの壁にお絵かきやらくがきができたらおもしろいだろうなぁとも考えているのであろう。

―日々の保育で大切にしていることは?―

「私は、思いつきを大事にしたいと思っています。練りに練って提案した遊びだから子どもたちが乗るとは限らないし、むしろその逆の方が多い。その時々の子どもたちでも反応は違うし、子どもの思いを形にできるように、その時々のひらめきを信じて動く瞬発力だけは持っていたいと思うんです。そうは感じさせたくはないけど、子どもと一緒に遊びを作っている感じが好きなんです。その一つ一つが自分の保育の引き出しになっていくので、動いた結果なんか違かったらまた考えればいいぐらいの感じですかね。」

「少し前までしばらくお散歩でゆめの森近くの溜池のカモを見に行く日が続いていて、車が大好きな男の子でもあるので、今度はバスに乗って白鳥を見に行きたいなって思ってるんです。」

「バスに乗ること、白鳥を見ることが目的でもあるけど、日々の暮らしのつながりを大事にしたいというか。」

「あと、絵本の作品展みたいなことがやってみたくて。ゆめの森はたくさんの本に包まれていて、絵本も豊富にあります。それだけでも幸せなんですけど、子どもたちと一緒に子どもたちのお気に入りの絵本の世界をどこかに作ってみたいと思うんです。お話の内容から想像する色や物でその景色を作ったり、登場人物を思い思いの方法で作ったり、台詞を動きで表現してみたりする経験を通して、想像力だったり表現力を育んでいきたいです。絵本が身近にあって、絵本を感じる遊びなんかを1歳児でも意識して今保育しています。」

 やはり、自分のこれまでの積み重ねを一度かなぐり捨ててでも新たなことへの一歩を踏み出そうとするそのマインドだからこそ、やってみたいことが湯水のように湧いてくる。思いつきを大事にするとはこのことなのだろう。

―さらに、ゆめの森の10年後の姿について想像してもらった。―

「今の1歳児の子どもたちが6年生になってるってことですよね? ゆめの森は子どもたちの手にたくさん触られて床や壁や柱の色は変化していい味が出ているだろうし、テープや画鋲の跡もたくさんあって暮らし感があふれてる。私たちが暮らしの質を高めながら、保育にも味がでてきて子どもたちのはつらつさでゆめの森が充満していてほしいし、そうさせたいと思います。私たちは、ここに長くいることができるので、その一員としてその過程を楽しんでいきたいと思います。」

「私は、とりあえずやってみる、おかげさまを大事にしていきたいと思います。まず行動し、楽しい日々が、あの人(子)のおかげでと思える自分でいたいなぁ。」
とも付け加えてくれた。

 いつも子どもたちの姿を真ん中においた思いつきで行動し、「おかげさま」の精神に基づくまなざしだからこそ、常にあの笑顔で子どもと向き合っているのだろう。
 
ゆめの森にはつらつさを…
  住人は、はつらつとした顔で答えてくれた…

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