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【日々の活動】物語の「価値」とは

皆さん、こんにちは。
今日は来週のマラソン大会に向けて、本番と同じコースを走る「試走」を行いました。児童たちは、マラソン大会に向けて先週から朝練を積み重ねています。さあ、日々の練習の成果は表れているのでしょうか。
2校時目に1〜3年生、3校時目に5〜6年生がマラソン試走に挑戦しました。
「やりたくなーい!」「もう、疲れた〜。」
時々、まだまだ甘えたりもするゆめの森生。完走できるかなぁと正直心配です。発達段階に応じた距離とはいえ、長時間走ることには忍耐を必要とします。ドキドキしながら見守ります。
結果は・・、何と全員が完走することができました!
持久走が苦手な子も半ベソをかきながら、でも最後まで諦めず、歯を食いしばって走り切りました。一人一人の頑張りはもちろんですが、完走にはみんなの応援の力も大きかったと思います。懸命に走る仲間たちに向けて、児童たちの「がんばれがんばれ!」の大きな声が大空にこだましていました。
あらためて一生懸命頑張る表情の美しさを感じた時間でした。
本番のマラソン大会は、今週の17日金曜日です。今日の頑張りを糧にして、自分との真剣勝負に勝利して欲しいと思います。


視察にいらした方々の前でも動じない9年生!

さて、木曜日にご紹介したプロジェクト学習「くまっこカフェ」の続報です。
「大熊をちょっとよくしよう!」をキーワードに、身の丈にあった地域貢献の一つとして9年生が、地元スイーツ、オリジナルエコバックを扱うカフェをオープンしました。オープン初日は予想以上の売り上げを記録した9年生。しかし、さらなる「利潤」のため、二人の社長の探求は続きます。早速オープン初日に反省会を開いた二人。担当の柴田デザイナーと共に改善点を探ります。


わからないことは、恐れず先人に聞く。

「商品の並べ方がわかりにくかったんじゃないかな。」
「どこに何があるかわかんなくて、ちょっと焦ったもんね。」
「売り切れたものもあったから、もっと在庫があったほうが良かったかも・・。」
最初は、自分たち従業員側の働きやすさ、オペレーションに意見が偏ります。
「うん。それも大切だよね。仕事の効率をよくしたら売り上げは良くなるかもしれないね。でも、それだけかな?」柴田デザイナーが問いかけます。
「なんか、いらっしゃいませ〜とかもっと言ったほうがよかったんじゃない?」
「商品の名前が、もっと覚えやすいほうがいいんじゃない?」
次第に話が本格的なマーケティング会議の様相を呈してきます。
「先生は、どんな商品を買いたいと思いますか?」
知りたいこと、わからないことは恥ずかしがらず詳しい大人に聞いてみる。そんな積極的な姿勢が見られる9年生。周囲で見守るデザイナーにも質問を投げかます。

一人のデザイナーが問いかけます。
「今日の接客をみて、南郷GM(校長)が誉めていたことがあったよね?覚えてる?オリジナルイラストの由来を説明している二人に、『いいね!お客様は物語を商品と一緒に買っているんだよ。』と言っていたよね?」
「あーあ、でも、物語?」
いまいち腑に落ちていない二人。ここで、すかさず柴田デザイナーがヒントを出します。
「付加価値という言葉を聞いたことがあるかな?」
聞きなれない言葉に、顔を見合わせる二人。
「同じような製品でも、ブランドや場所によって値段が違うよね。例えば〜」
柴田デザイナーが身近な例をあげて説明します。


私たちの作る商品の付加価値って?

付加価値。ただ、商品を売るだけでなく、その商品に込めた二人の思い、この二人だからできる「物語の価値」を商品に加えること。どこでも買えるありふれた物を売るのではなく、この二人にしかできない経験や思いをプラスした「ここでしか買えないもの」を売ること・・・。
二人は、原価や粗利益といった、いかにも商売らしいもの以外に、もっと大切な「なにか」に気付き始めたようです。

今週の金曜日、11月17日にくまっこカフェが開きます。探究の結果、彼女たちが導き出した「物語の価値」をぜひお求めにいらして頂けたらと願っております。
さらにさらに引き伸ばしにして恐縮ではありますが、この続きはまた次回!

持久走もタイムや順位だけが大切なのではありません。カフェも利益だけが大切なのではありません。たった一つの価値観ではなく、みんなで考えるそれぞれの価値観。それをゆっくりと、じっくりを探究していきます。
「ゆめの森 ただいま成長中」です。ご期待ください。