【日々の活動】本は心のどこでもドア
皆さん、こんにちは。
目を覚ませば、思いがけない雪。すっかり真冬に戻ったよう・・。
しかし、静々と出会いと別れの春が確実に近づいています。
わが学び舎ゆめの森では、3月13日に卒業式が挙行されます。
今年ゆめの森を旅立つのは、二人の9年生。
今までゆめの森の屋台骨を支え続けた、まさに私たちの巨星です。
「思い出に残る素敵な式にしたい。」
そんな想いをみんなで共有し、下級生もメリハリをつけて式典の準備に臨んでいます。
式典練習の静謐な時間、9年生の思い出と、下級生のこの一年の成長が頭に浮かび、早くも涙腺が緩みそうです。
しかし、ここで満足することなく、さらなる高みをゆめの森全員で目指し、素晴らしい卒業式を行いたいと思います。ご期待ください!
今日のゆめの森には、たくさんのスペシャルゲストがお越しくださいました。
本日はその一つの活動をご報告いたします。
唐突ですが、ここで皆様に質問です。
「鴇田くに」という人物をご存知ですか?
失礼ながら、今まで私も存じ上げませんでした。
皆様にご紹介いたします。
「本は心の栄養」。人が大きく育つためには、食べ物同様に本が必要との考えから、本の寄贈を続けた鴇田くに。彼女亡き後も、その偉大なる志は一般社団法人鴇田くに奨学基金財団に受け継がれ、今も各地の学校に図書を贈呈する活動は続けられているとのこと。
本日、その鴇田くに奨学基金の皆様がゆめの森に来てくださいました。
なんと、私たちに図書カードを届けに来てくれたのです。
卒業式の練習で行動にメリハリがついてきたゆめの森生。
背筋をピンと伸ばし、図書贈呈式の始まりです。
「皆さん、こんにちは!」
鴇田くに奨学基金理事長早川貴子さんが挨拶します。
「こんにちは!」
児童も負けずに大きな声で挨拶です。
少人数だけれども、元気な挨拶に早川理事長も目を丸くしています。
「本は、私たちをどこへでも連れて行ってくれます。本を通して、私たちは宇宙へも、また恐竜に会いに行くことができます・・。」
早川理事長のお話に児童たちは、クルクル目を回しています。
「自分だったら何に出会いに行くだろう・・。」
そんな空想が彼らの心を回っているようです。
まさに本は心のどこでもドア。早川理事長のお話を契機に、彼らの空想が心から飛び出して、ゆめの森の本の広場の空間を埋めていくようです。
いよいよ図書カードの贈呈です。
児童生徒代表、こども園代表に図書カードが手渡されます。
「あ、いいなぁ。」
うんうん、大丈夫安心して。これはみんながいただいたもの。みんなが欲しい本をみんなで決めて大切に使わせていただきましょう。
贈呈式の後は、お待ちかね「ミニコンサート」の始まりです。
「では皆さん、ナチュールさんの登場です!どうぞ!」
ゆめの森のお調子者児童が呼び出しをします。
大きな拍手に包まれて「ナチュール」のお二人の登場です。「ナチュール」はフルート演奏家福島明佳さんとピアニスト米山多佳子さんのユニットです。本日は二人に加え、作曲家の林きららさんもお越しくださいました。
児童生徒は席を離れ、「ナチュール」の足元に陣取って音楽鑑賞です。
長い時間をくぐり抜けた美しい旋律が、ゆめの森を包みます。
か細いフルートから紡がれた魔法の糸が、あっという間に子供達を絡め取ってしまいます。チャルダッシュの速いテンポに、思わず体を揺らす児童もいます。
こども園のおチビちゃんも、音に合わせて手を叩いたり、体をよじったり。
ここは、堅苦しい演奏会ではありません。周囲の邪魔にならないのなら思い思い音楽に向き合えばいいのです。
最後に林きららさん作曲「Golden Fields」が演奏されます。
うまく表現できませんが、その旋律に、未来に向かい一生懸命手を伸ばし、天へ天へと伸びていくゆめの森が脳裏にイメージされました。
「なんとなく今のゆめの森の児童にぴったりだな・・・。」
不遜にも、自分たちと作品とを私は重ねてしまいました。
鴇田くに奨学基金の皆様、「ナチュール」の皆様、
本日は本当にありがとうございました。またゆめの森でお待ちしております。
本日の「きぼうの桜植樹記念式典」の様子は、また改めてご報告いたします。
ご期待ください。