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【行事】大きな空の下でスポーツフェスティバル

昨月30日、ゆめの森グラウンドにてスポーツフェスティバルを開催しました。
およそ13年ぶりとなる大熊町での開催です。会津で実施していた頃は、大熊・会津の両方の地域の方々に参加して頂き、たくさんの人で盛り上がったスポーツフェスティバル。子どもも大人も、ひさしぶりの大熊町での開催にどきどきです。とにかくたくさんの人と楽しみたい!その思いを一つに子ども達も大人もみんなで準備を進めてきました。

迎えた当日朝は雨の予感を携えた雲が空を覆う、涼しい気候。受付ではたくさんの参加を希望する皆さんが集まってくださっていました。

福大の学生さんがボランティアに来てくれました

受付付近には2010年、2009年の町民体育祭の様子を展示。見知った顔を見つけて昔話に花を咲かせる参加者の方もいました。

開会式前にざわつくグラウンドに、大きなほら貝の音が響き渡りました。開式を告げる厳かな音にみんな耳を澄ませ、開式となりました。

開会式の様子①
開会式の様子②

今回のスポーツフェスティバルは、昨年度につづきチームを組みました。赤・黄・白それぞれの代表児童生徒が、スポーツフェスティバルに向けた意気込みを壇上で発表しました。

ネームの色がチームカラーになっています

今回のスポーツフェスティバルに向け、チーム毎に旗を作りました。メンバーの手形がカラフルに彩られた世界に一つだけの旗です。6年生の代表児童からチーム旗を授与され、チーム一丸となって競技に臨む気持ちを高めます。

チーム旗授与
みんなで集合写真 中央のパネルをよく見ると……

中央に立つおおちゃんとくうちゃんのパネル。よく見ると、大熊町の特産物である梨、キウイ、鮭がいなくなっています!今年のスポーツフェスティバルは、おおちゃんとくうちゃんが落としてしまった特産物をゲットして届けるサブミッションがあります。競技で勝ったチームがもらえるという特産品。どれだけ多くゲットできるでしょうか?

準備運動もしっかりと

ラジオ体操で準備運動を終えた後は、チームの絆を深めるためにメンバーでアイスブレイクを行います。その内容は、お互いの名前を確認しあい50音順に並ぶこと。終わった順にチームの集合写真を撮影しました。
メンバーの名前を確認し合うことで、自然と会話が生まれチームとしての結束が生まれていきました。

チームで集合写真を撮りました

そして始まった第一競技。昨年に続き、今年も「ゆめリンピック」を開催しました。複数のミニゲームを組み合わせたゆめリンピック、今年は8つのゲームをチームでつないでいきます。
両端にぶら下がった球を落とさないように四人で竿を持って走り抜ける「台風の目」。くじでボールの種類が決まる「ボール運びリレー」、カラーコーンを使って投げたボールをつかむ「ボールキャッチ」、大きな鯉のぼりパンツを二人で履いて走る抜ける「デカパン競争」、障害物が邪魔をする「大玉転がし」、前が見えない中仲間と協力して進む「キャタピラ」、その場から動かずに腕とバケツのみで水を渡していく「水バケツリレー」、大熊の特産品バトンを手に本気でダッシュする「リレー」。どの競技に誰が出るかを話し合いで決め、福大生の皆さんの実践説明を聞いていよいよ本番です!

ゆめリンピックの様子①
ゆめリンピックの様子②
ゆめリンピックの様子③

たくさんのゲームやペナルティがあり、チーム毎に大きな差が出るのでは…と少しだけ不安もあったゆめリンピック。ですが、最後の最後までどのチームが勝つか分からない手に汗握る大接戦でした!紙一重の差でゴールテープを切ったのは黄色チーム。無事手に入れたキウイをまあちゃんのカゴに戻すことが出来ました。

まあちゃんもとても嬉しそうです


続いてはこども園さんの競技が続きました。0~2歳の皆さんが参加したのは「はらぺこあおむし よーいどん」。絵本のはらぺこあおむしの服装で、自分が手に取ったものと同じくだもののトンネルをくぐります。

おうちの方は虫取りの服装で参加です①
はらぺこあおむしよーいどん②
トンネルをくぐりぬけちょうちょになりました!③

つづく競技は「おとぎ話の世界へlet's go!!」。3歳~5歳のみなさんが挑戦です。おうちの方と一緒に、ひいた童話の服装を身にまといました。先生方が準備されていたコスチュームは、はらぺこあおむしに続きとっても本格的!それぞれが童話の世界を表現しながらゴールしました。

どのお話が当たるでしょう?①
それぞれクールな乗り物に乗ってゴールしました!②

3歳~5歳の皆さんは、この後もみんなで協力する競技「パズルを完成させましょう!」で大健闘!クールにキュートに頑張る姿で、会場を最高の笑顔にしてくれたこども園の皆さん、本当にお疲れさまでした!

こども園さんの競技が終わると、すぐに準備を始める子ども達。この後披露するのは、大熊町義務教育学校伝統のよさこいソーランです。
13年前まで毎年町で開催されていた町民体育祭。ゆめの森の前身である大野小・熊町小は鼓笛パレードを、大熊中学校は組み体操とよさこいソーランを披露していました。歳月が過ぎ、形を変えながらも伝統として受け継がれてきたよさこいソーラン。今年は当時中学生だった講師の先生をお二人お招きし、陣形や細かな振り付けを確認しながら練習を重ねてきました。

鳴子の準備もばっちりです①
地域の皆さん、大学生も演舞に参加しました②
9年生の最後の演舞 ③

今回のスポーツフェスティバルでの演舞が最後となる9年生。
このよさこいソーランが13年もの間受け継がれてこられたのは、この二人が伝統の火を絶やさないよう守ってきてくれたおかげであることは言うまでもありません。陣形の中央で堂々とした踊りを披露し、最後の最後まで後輩達を引っ張りました。

よさこい 最高の演舞でした!④

よさこいに参加してくださった皆さん、ありがとうございました。特に子ども達が練習を頑張ったのは、法被をなびかせみんなで波を起こす間奏部分。これまでの練習よりも群を抜いて素晴らしい演舞を披露できたことと思います。9年生のかっこいい背中にならい、またみんなでこの伝統を守っていきます。

続く競技は「おめ~のことが知りて~んだ」。借り物ならぬ借り人競争です。札に書かれた内容に合致する人を探してきて、さらに二人で「ミッションカード」を引き、書かれたお題にチャレンジします。

引いたカードはよく見えるよう体にかけます①

その内容は大熊町にまつわるものであったり、服に関するものであったりと様々。テントに人を探しにいって該当する人を見つけると、急いで手を取りミッションカードを求めて走りました。

ミッションも、みんなで協力して臨めば楽しいゲームです!②
ミッション「10人以上で手をつないでゴール」④

今回の特産品は1位の人が多いチームへ渡される予定……でしたが、なんと各チーム2名ずつの同率1位!みんなで手分けしてくうちゃんのカゴに梨を戻すことが出来ました。残す特産品は鮭のみです。

みんなで手に入れた梨です


そして迎えた最後の競技は「しゃけの邪魔しちゃだめだっぺ!」。競技説明の前に配られたのは、鮭になりきる被り物です。この競技は、大熊の名産品である鮭の、生まれた川に戻って卵を産むという生態をイメージした競技です。

鮭の被り物をかぶる参加者の皆さん①

鮭になった参加者は、玉入れの球を持ってカゴを目指します。
……が、熊川を遡上するのは簡単なことではありません。参加者の皆さんは四回に渡って立ちはだかる、激流や岩のように乗り越えるのが難しい「じゃんけん」に勝たなければいけません。一度でもじゃんけんに負けてしまったらまたスタートに逆戻りです。

じゃんけんに負け、スタートに戻る子じゃけ達②

四回連続じゃんけんに勝つのは決して簡単なことではありません。鮭に扮した参加者の皆さんの間で繰り広げられるじゃんけんの数々により、あたりは悲喜交々の歓声で大盛り上がりとなりました。

勝っても負けてもなんだか楽しいのがじゃんけんのいいところ③
やっとカゴに辿り着いた先では ④

そして辿り着いた玉入れのかごでは、なんと他のチームのメンバーが熊として産卵を妨害。熊の絵が描かれたボードで、持ってきた玉入れの球を叩き落とそうとします。4回のじゃんけんに勝ち抜き、さらに熊役の妨害を乗り越えて行う玉入れ。全員が一生けん命に勝利を目指しました。

産卵が順調な赤チーム⑤
結果をみんなで見守ります⑥

しゃけの邪魔しちゃだめだっぺは全員が大健闘の末、赤チームの勝利となりました。いよいよ特産品の鮭も手に入り、おおちゃんくうちゃんのパネルにはすべての特産品がそろいました。スポーツフェスティバルも終わりへと近づいています。

最後の演目に向けて練習と休憩


そして迎えた最後の演目は「盆踊り」。参加者の皆さんが被るしゃけは、なんだかゆめの森の大熊への帰校と、スポーツフェスティバルの開催を祝っているようにも見えました。

盆踊りの様子①
盆踊りの様子②

盆踊りの曲が終わり、円になったまま閉会式が始まりました。各チームの代表が、今日の感想を発表。また、各チームに参加してくださった皆様もとてもうれしい感想をお聞かせくださいました。

感想発表の様子

このまま閉会を迎えようとしていたその瞬間、会場にお客さんが登場しました。おおちゃんくうちゃんの落とした特産品を拾ってくれたお礼にと、まあちゃんが駆けつけてくれたのです。

まあちゃんが来てくれました!

まあちゃんは手に何かを持っている様子。子どもたちが受け取ると、中には3色の手紙がたくさん入っていました。
紙袋の中身は、チームごとに印刷された集合写真でした。子ども達は一日の感謝の気持ちを込めて、参加してくださった皆さん一人一人に手紙を渡しました。

しゃけを振舞われるまあちゃん
写真を受け取った皆さん

今回のスポーツフェスティバルは、13年ぶりの町での開催ということで参加人数や適切な形式など、事前に考えても予測できない部分が多くありました。それでも、大熊町に住む人々も、町外から来てくださる皆さんも、どんな人も年齢や性別に関係なく楽しむことができるスポーツフェスティバルを目指し準備を進めてきました。

いざスポーツフェスティバル当日を迎え、朝早くから参加してくださった皆さん、ご多用の折、時間を見つけて参加してくださった皆さん、前日から数時間かけて移動しお手伝いをしてくれた福大の学生ボランティアの皆さんをはじめ、本当にたくさんの皆さんのおかげで素晴らしいスポーツフェスティバルを行うことができました。一時は降った雨も、参加者全員の熱量で青空に変えることができたのだと思います。今回のスポーツフェスティバルに関わってくださった皆様、本当にありがとうございました!

学び舎ゆめの森は、これからも皆さんのご協力をいただいて成長していきます。
また来年もしゃけが元気に帰ってこられるスポーツフェスティバルを開催できるよう、また準備を進めてまいります。ご参加いただいた皆さん、次年度参加予定の皆さん、ぜひ来年のスポーツフェスティバルでお会いできたら嬉しいです。