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【日々の記録】いざ!かまくら!

皆さん、こんにちは。
2月6日のことです。。。

いちめんの雪 いちめんの雪 いちめんの雪 いちめんの雪 いちめんの雪。
思わず山村暮鳥の詩をもじりたくなるような、いちめんの雪。
今日の朝の会のことです。デザイナーが開口一番
「今しかできないこと、やろうよ!」と児童たちに呼びかけました。
雪があるからできること、雪合戦に雪だるま。自動思考が続く中、
「そうだ。かまくら作ろう。」
そうだ。京都行こう。のコピーのごとく「かまくら」がポンと出ました。
思うは招く。早速行動。1時間目、体育、生活、図工あらゆる単元を寄せ集め、低学年が校庭に馳せ参じます。

周囲の雪をかき集めかき集め、まるで富士山。日本一の山!

「いざ!かまくら!」
鎧兜ならぬ、正ちゃん帽にマフラーに、手にはスコップを携えて堂々たる陣容です。白い息を吐きながら、中央に雪をかき集めていきます。
「ここもっと高く!」「こっち雪たんない!」
中には重い雪だるまを転がし転がしやってきて、
「ほうりゃ!合体!とりゃー!」
堆く積もった雪山に、雪の「てつはう」がぶち当たり、標高が上がっていきます。
さて、ゆめのかまくらは、無事完成するのでしょうか?

ベンのてつはうが炸裂する!

さて、今日の3時間目も覗いてみましょう。

大熊ふるさと塾渡辺代表が優しく教えてくださいます。

本日は大熊ふるさと塾の皆様が、ゆめの森に来てくださいました。
代表の渡辺さんが児童に問いかけます。
「皆さん、秋になるとさぁ、こういった木の実がいっぱい落ちてるでしょう。」
どんぐりやむくろじ、椿の実など見せてくれます。
「うん。拾ったことあるよー。」と児童たち。
「今日はこれでね、木の実細工を一緒に作りましょう。」
見れば、小さな木の板にどんぐりのトトロやむくろじのオタマジャクシがちょこなんと鎮座しています。

トトロにオタマジャクシ。かわいいお手本に児童たちは夢中!

「めっちゃかわいい!」
一目で児童たちは釘付け。小さな木の実を手に早速作業開始です。こちらが世話やくまでもありません。
「おお、かわいいんができたな。」とふるさと塾の方が声をかければ、
「これは、殿様で、まわりは家来なんだよ。」
作品とともにその世界、物語まで説明する児童たち。
いいねいいねと、こちらがおだてれば、
「ねえ、僕のもみてよ!これがね、どんぐり赤ちゃんで、みんなでエビフライ食べてんの!」
負けじど他の児童が、詳細に物語を語ってくれます。

ゆめの森フレンドのあきさんと。酒盛りしてるんじゃないよ!創作だよ!
ふるさと塾の皆さんとすっかり仲良し。

・・作品だけでなく、その世界観まで豊かに想像できるようになったんだな・・。

作品から溢れ出る彩豊かな物語に、ふるさと塾の皆さんも感心しているようです。
「俺たちのお手本を、軽々と超えてったな・・。」
嘆息混じりに誰かがいいます。
あっという間の45分。
「え?もう時間。集中してると短く感じるー。」
この児童の言葉に、3時間目の充実がよく現れています。

題名「森の中のお散歩」
これは、棍棒持って喧嘩しているところです。喧嘩の原因?餌の取り合いです。

さて、「かまくら」はどうなったでしょう?
3年生が作り始めたかまくらは、こども園、上級生たちの叡智を集め、4時間目には堂々と校庭に聳え立っています。
途中から、滑り台計画も加えられたようで、盛り上がった山塊からはまるで尻尾のような尾根が伸びています。
「ここで給食食べたいな。お泊まりもしてみたい!」
3年生のお転婆がいいます。中で寝泊まりするにはまだ広さが十分ではありません。日にちを跨ぐ大事業になりそうです。

楽しみは、また明日。

ここ大熊は決して雪国ではありません。積雪は年に数回。深く積もることは滅多にありません。ですから今日の大雪は稀。「ハレとケ」で言ったら「ハレ」の日です。「今しかできないことを、渾身で。」
朝のデザイナーの呼びかけが、再び頭の中でこだまします。
「でも、遊んでいたんでしょう?」
例の意地悪な自分が、もう片方の自分に問います。

人間をはかる尺度。例えば、学力、偏差値、出身校。
教育の機会均等が、本当に担保されているのなら、それらは「努力できる人」という一つの確かな尺度になりそうです。
「少年老い易く 学なり難し 一寸の光陰 軽んずべからず」
こんな言葉を思い出し、微かに背中がひやっとします。
かまくら作りと偏差値を上げることが強固に結びついているかと問われれば、これは確かにNOでしょう。大切な学童期。遊んでるだけじゃもったいない!
いつ勉強するの?今でしょ!・・かつての流行語まで迫ってきます。
しかし、学力を上げる努力は、いつでもどこでもできます。自分一人で、家庭で、休日に、あるいは塾で。
では、かまくらは?
「モノより思い出」。クルマのC Mだったか、秀逸なコピーがありました。
かまくらには、まず雪が必要で、仲間が集う場所が必要で、楽しさを共有する仲間が必要で・・。
そう、今日は特別なハレの日。ちょっと融通を利かせ、一人ではできないこと、毎日はできないことをみんなで一緒に楽しもう。
「大切な思い出が集まる場所。それが僕たちのふるさと。」
ゆめの森演劇の一節にこんな言葉がありました。
僕たちの思い出が重なって重なって、かけがえの無い故郷を作っていく・・・。

一大事では無いけれど、
ハレの日だもん。だから、「いざ!かまくら!」
ゆめの森の柔軟さ。私は結構気に入っています。


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